東京メトロ銀座線リニューアルコンペ

2013年1月

施主: 東京メトロ
チーム:
アトリエ エムエフマーク

使命: 駅舎プラットフォーム、改札口、出入り口、コンコース デザイン提案
フェーズ: アイデアコンペ
年: 2013
場所: 日本国、東京都

 全体:

 

  提案対象の3駅全てが、日本最古の産業遺産である地下鉄路線にあり、同エリアの地上部に歴史的建築物を多く抱える下町に存在しています。

 

 又、それらは、鋼構造、梁、ブラケット、アーチ、格子構造、赤レンガ造等の土木構造体による共通イメージで特徴づけられます。

  

 一方、地下構造空間は、低天井、空間増設に伴うコスト増、露出した設備群の

 リニューアルに於ける様々な制約条件を呈しています。

 

 更に、近年、高齢化が進み、ユニバーサルデザインが義務化する中、全地下鉄駅に於いてバリアフリー計画や、様々な利用者の利便性、快適性そして安全の向上に寄与するよう求められています。

 

 従って、本提案では、上記の共通デザインや制約条件、全駅の同位置にある銀座線カラー(ライン)等の共通・統一要素を意識し、そして、それぞれの地域の個性や固有性による駅別の 差別化も計りながら、デザインを行います。

 

 又、サイン計画については、建築的手法と設備手法の両方で取り組み、サイン設備だけでの対応に於ける配線の増設やコスト増、審美性を損なう事等の問題が生じないように行います。

 

 一方、バリアフリー設備(音声触知図式案内板、点字表示、駅係員よびだし

インターホン、自動体外式除細動器(AED), 駅係り員呼び出しインターホン、音響・音声案内等)については、改札口、自動販売機、全ての手摺、地上出入り口に配置します。

 

 更に、全デザインに於いて、環境に配慮した素材、コスト的で技術的に実現可能なデザイン、メンテ、更新計画に配慮し、初期投資や運用コストを減らし、事業計画に現実的に貢献します。

東京メトロ銀座線 上野駅

 

上野駅は、全3駅の中で最大規模の玄関ターミナル駅であり又、近隣に多くの

美術館、博物館、公園、そして教育施設を抱える歴史ある文化芸術エリアにつながります。

 

 更に、東京の副都心の中心ターミナルとして、毎日、大勢の方々に通勤、通学に

利用されている。

 

 駅の顔である改札口周りは、身障者対応窓口を設置した案内コーナー、行き先別に色分けされたタイル貼り壁による建築のサイン化、円柱上部に設置されたLED照明による拡散性塗料が塗られた天井への照射、腰壁付き角柱へ設置されたデジタルサイネージ等の特徴によりデザインづけられる。

 

 プラットフォームのメインとなる改札口方面の階段前には正面広場的な 空間(滞留

スペース)があり、プラットフォームの形状は、緩やかにカーブしている。

 

 プラットホームのデザインでは、新規計画とのコントラストを持たせつつ、レンガ調の全面壁を基調とし、各部材の材料特性や視認性に配慮して色対比を行い、建築のサイン化やパリアフリー計画、ホームドアの設置計画を行います。

 又、明るく、広いスペースでありながら、アクセントの効いたメリハリのあるスペースを計画する。  

東京メトロ銀座線 稲荷町駅

 

プラットホームのデザインに於いて、白色基調の空間は、明るい一方、境界線の区別がつかないので、利用者の安全性や利便性を高める為に、土木構造物の格子グリットや直線的な指向性を基調として、メリハリのある空間デザインを行う。

 

 又、レンガ調タイルを使用している部分でも、全駅で単調にならないように、色、並べ配置そして、素材そのものに変化を付けて他の駅と差別化する。

 

 改札口周りに於いて、利用者の利便性や安全性を向上するよう新規の駅員

窓口を構内側に設置します。

 

 又、改札口エリア乗降口等のキーとなる箇所の壁、天井、床仕様そして照明計画を視認性に配慮した色使いで区別し、プラットフォーム端部からでも識別しやすいようにします。

東京メトロ銀座線 神田駅

 

 地上出入り口は、近代的な歴史建造物であるJR神田駅に近く、JR高架線の神田側入り口の手前にある、神田エリアの近代歴史建造物群をベースとする再開発エリア(職住遊)の玄関口に位置します。

 

 又、上記の交通施設は、それ自体は、象徴的な歴史建物群でありますが、それらの周辺地域は、異目的、多時代、多世代、多国籍等の多面的な地域性を有する場所であります

 

 細長い三角形の形状の駅プラットフォームの側壁面は、等スパンでの鋼構造柱とブラケットそして上部にアーチが乗る、アーチコロネードを構成します。

 

 今回の提案では、建築サインも考慮しながら、各方面の壁の部位に異なる素材や色分けを行い、コントラストを加えて、スペースをデザインします。

 

 又、長いプラットフォームの端部にそれぞれ改札口と改札口に導く階段を有しているので、視認性に配慮したグラフィックシートを挟んだ合わせガラスの柱を改札口エリアに配置し、利用者の利便性や安全性に配慮します。

地下鉄出入り口で使用している調光ガラスの特徴は以下の通り。

 

・アーチ、架構、ブラケットそしてスチールワークと云う近代建築の構造デザイン/

 土木構造物そして素材を、現代的にアレンジし、歴史、伝統と先端的なものとの

融合を計る

 

・耐久性に優れており、特殊切断や加工を施す事なく、既成品の連なりで構成されているので、メンテや更新を容易にします。

 

・日射の入射具合により、透明から白濁部分になり、シングルガラスで全ての日射遮蔽/取得、温熱環境調整を行う。

  

・先端素材である調光ガラスを使用して、日差しよけや曇りガラスにより透明性を失う若しくは過度のストレスをユーザーに伴うと云うような従来の問題点を解決し、

シングルガラスによりスマートな環境調節を可能とした。

 

・環境調節中の調光ガラスは、ダイナミックな自然美のイメージ。

 

・ベンドチューブ(曲げ丸パイプ)には、光触媒の自浄性コーティングを施し、メンテ不要にします。

 

・天井窓により、日中での、地上出入り口での照明利用を減らします。

又、夜間用の照明については、長寿命なLED照明を採用し、電力消費を減らします。

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